このコンテンツでは、不二家ファミリー文化研究所が独自に行った、さまざまなアンケート調査の結果を、毎月皆さんにお届けしています。
今回不二家ファミリー文化研究所が行ったのは、海外旅行へ2ヶ国以上行ったことのある18歳以上の200名を対象とした海外旅行での経験を通して知った世界と日本の文化に関するアンケート。皆さんが海外旅行で経験した国の特色や、その暮らしから見えてきた世界各地の「習慣」や「文化」などを調査結果とともに紹介していきます。
第9回は、「海外旅行のコミュニケーション」です。
※国名表記では一部地域を含みます。

- ※()内 年齢
- 「こんにちは」や「ありがとう」など、簡単な現地の言葉を予習しておく。(62歳)
- 現地のあいさつ言葉を覚えて、エレベーターで乗り合わせたらあいさつをする。(35歳)
- お店を出る時に「ありがとう」と言うようにしていた。(30歳)
- なるべく話しかけます。(67歳)
- 話しかけられたらしっかり話すようにしている。わからないことがあったら、必ず質問する。(47歳)
- 現地の人に勇気を出して聞きまくる。片言のスペイン語でも必死さが伝わり、なんでも解決できた。(60歳)
- 旅行先の国の言葉を覚えてあいさつなどをするとしゃべりやすくなり、仲良くなれる。(63歳)
- 現地の言葉をある程度学んでおくのと、日本の文化などについて少しは説明できる程度に知っておくと、コミュニケーションがスムーズになる。(73歳)
- 日本語でも、笑顔で「ありがとう」と伝える。(43歳)
- まずは笑顔で、知っている言語で話しかける。(68歳)
- できるだけニコニコと話をする。(53歳)
- 身振り手振りで何とかなる。元気に何でも聞いてみる。(77歳)
- 言葉が通じなくても、積極的にジェスチャーで伝える。(37歳)
- 片言の英語は話せるようにし、店員と積極的にコミュニケーションをとるようにする。英語圏でなければ現地の人の英語も片言なので、こちらが上手くなくても通じることがある。(35歳)
- つたなくても英語で話しかけると、たいてい一生懸命聞いて話してくれる。逆に日本語で話しかけると、「No」と手を振られる。(65歳)
- 常に相手に対する礼儀をわきまえておく。(21歳)
- 現地のマナーを尊重する。(21歳)
- 現地の話題を収集する。(23歳)
- 自分の意思を的確に伝える。(47歳)
- 折り紙を持って行き、チップと合わせて置いておく。(32歳)
- なるべく現地の食堂、お店、公共の交通機関を利用して、コミュニュケーションをとる。(56歳)

最初に、海外旅行中に現地の方と仲良くなるために心掛けていることがあるか聞いてみたところ、6割を超える方が「ある」と回答しました。
心掛けていることとして最も多かったのは、「あいさつやお礼を言う」39票で、以下、「とにかく話す」37票、「現地の言葉で話す」35票が続いています。
具体的に挙がった回答を見ていくと、「お店を出る時に“ありがとう”と言うようにしていた」、「エレベーターで乗り合わせたらあいさつをする」のように、あいさつやお礼を大切にしている方がたくさんいました。
また、「簡単な現地の言葉を予習しておく」、「日本の文化などについて少しは説明できる程度に知っておく」といった回答も複数挙がっています。仲良くなるために前もって準備をしておくと、自信を持って話せそうですね。
「日本語でも、笑顔で“ありがとう”と伝える」、「身振り手振りで何とかなる」、「つたなくても英語で話しかけると、たいてい一生懸命聞いて話してくれる」といった内容も散見されます。多少外国語が苦手でも、相手に対する敬意と積極的に話そうとする姿勢がコミュニケーションのポイントのようです。

次にみなさんに、海外旅行中に現地の言葉をどのくらい使うか聞いてみたところ、「できるだけ使う」と回答した方が64%と最も多いという結果になりました。
「とても使う」と「できるだけ使う」と回答した方を合わせると74%です。かなり多くの方が旅行中に現地の言葉を使っているようです。

- 【ある/困った・戸惑った】※()内 国名(一部地域を含む)/年齢
- 上海のタクシーは英語が通じなかったので最低限の言葉を覚えた。(中国/53歳)
- 韓国の薬局で風邪薬を買いたかったが、英語が全く通じず大変だった。(韓国/47歳)
- アジア圏はマレーシアとシンガポールを除き英語が通じないところが多く、毎度毎度苦労する。(アジア/56歳)
- ハワイも韓国も日本語がほとんど通じない。聞いていた話とは違った。(アメリカ、韓国/37歳)
- アメリカで「th」の発音が悪くて「乗り物のバス」と「お風呂のバス」を勘違いされ、全く話が噛み合わなかった。(アメリカ/67歳)
- ニューヨークから離れると、英語の発音が訛っていて聞き取りづらかった。(アメリカ/52歳)
- バンクーバー郊外でタクシーに乗ったが、インド系の方で話しかけてくれたのに、ほとんど聞き取れなかった。(カナダ/70歳)
- ハンバーガーチェーンで英語が全く通じなかった。(イタリア、フランス/65歳)
- バルセロナやマドリードなどの大都市以外は、英語がほとんど通じない。少しスペイン語を学んで行ったのでこちらの意思表示は伝わりましたが、早口なので聞き取るのが大変でした。(スペイン/60歳)
- わかりやすく話そうという気が一切なかった。英語で話してくれたのはホテルの人くらい。(フランス/33歳)
- 最近はイラストがあるのでわかりやすくなっているが、ヨーロッパの英語圏以外の地域では言葉がわからないとトイレの男女の区別も理解できなかった。(ヨーロッパ/71歳)
- トルコでは英語が全然通じず、紙に地図を書きつつ、行き先を教えてもらった。韓国では屋台でプンオパンを買おうとして「how much?」と聞いたら、日本語で答えが返ってきた。(トルコ、韓国/47歳)
- 迷子になった時、英語も通じなくてもうホテルに帰れないかと思った。(ペルー/58歳)
- 英語で話しかけると、フランス本国から来た人は応えてくれない。でも現地出身の人は親切。この差に驚いた。(ニューカレドニア/47歳)
- タクシーが交渉制で、最初より高い値段を払わないと降ろしてもらえなかった。(マレーシア/32歳)
- ガイドを頼んだ人がしきりに腕時計をほめてきて、しまいには「欲しい」とダイレクトに言われた。(ミャンマー/48歳)
- 山の中でヤク(牛の仲間)を放っている遊牧民の一団がいて、写真を撮ってもいいかを身振り手振りで伝えたら、汚れたプラスチックのコップでヤクの乳のお酒を勧められた。ここは飲まないと、と思って飲んだら、すごくフレンドリーに接してくれた。(チベット/66歳)
- レディファーストでいちいちドアを開けてくれるのだが、待っているより自分で開けたほうが早い。(アメリカ/72歳)
- リスボンでおばあちゃんに翻訳機を見せてトイレの場所を聞こうとしたら、機器の押し売りと間違えられた。(ポルトガル/56歳)
- 田舎に行くと、異性には握手もしてはいけない。(イラン/46歳)
- 【ない/困らなかった】※()内 国名(一部地域を含む)/年齢
- 現地語はわからなかったが、片言の英語でどうにか会話できた。(香港/32歳)
- 地元スーパーの店員は日本語が通じなかったが、通りかかった年配の地元のおばさんが流暢に日本語を話し、つないでくれた。(台湾/65歳)
- 日本語でもほとんど通じるが、「ありがとう」「おいしかった」など簡単な単語は現地の言葉で言うととても喜んでくれた。今なら翻訳機があるから、もっとコミュニケーションが取れると思う。(台湾、韓国/65歳)
- 自分の中学生レベルの英語は全く通じなかったが、若くても日本語の方が通じる人が結構いて驚いた。(韓国/44歳)
- バンコクの人は、「コンニチハ」「フジヤマ」「ワサビ!」みたいな知っている日本語をとにかく言ってきた。(タイ/25歳)
- サイパンの日系アメリカ人とは日本語で会話できた。特に高齢者の中には日本語を覚えている人が多かった。(アメリカ/68歳)
- ハワイは日本語が通じることが多い。(アメリカ/53歳)
- パリでも英語で対応してくれる人が案外いた。(フランス/48歳)
- 片言の英語とフランス語と、身振りでなんとか伝わる。(フランス/63歳)
- ロシア語であいさつしたら感動された。文字が読めるのも喜んでくれた。(ロシア/45歳)
- 意外と片言の英語同士で通じ合った。(ヨーロッパ/45歳)
- 日本語ガイドの方が終日一緒だったので、あまり気にならなかった。(スリランカ、モンゴル、オーストラリア/21歳)

最後にみなさんに、海外旅行中にコミュニケーションで困ったり戸惑ったりしたことがあるか聞いてみたところ、「ある」と回答した方は34%に留まりました。海外旅行のコミュニケーションで困らなかった方が多数派でした。
「困った・戸惑った」方の回答を見ていくと、「タクシーは英語が通じない(中国)」、「ハンバーガーチェーンで英語が全く通じなかった(イタリア、フランス)」、「英語が通じなくてもうホテルに帰れないかと思った(ペルー)」のように、英語が通じないといった意見がたくさん挙がっています。英語は世界共通語とも言われていますが、実際は全く通じないケースもあるようです。また、英語を話せる方が英語圏に訪れた場合も、「英語の発音が訛っていて聞き取りづらかった。(アメリカ)」のように地域ごとのイントネーションの違いなどで聞き取れないことがあるようです。言語以外では、「レディファーストでいちいちドアを開けてくれる(アメリカ)」、「田舎に行くと、異性には握手もしてはいけない(イラン)」といった文化の違いに戸惑った方がいました。
「困らなかった」方の回答をみると、「片言の英語同士で通じ合った(ヨーロッパ)」、「英語よりも日本語の方が通じる人が結構いて驚いた(韓国)」のように、現地の言葉はわからなくても、英語や、場所によっては日本語が通じることがあるようです。また、翻訳機を上手く活用している方もいました。
今回は「海外旅行のコミュニケーション」についての調査をお届けしました。
今回の調査では、7割以上の方が現地の言葉を使うと回答しました。
旅先での会話は、あいさつなどの何気ないやりとりでも大切な思い出になりそうです。外国語で話すことに慣れていないと気後れしてしまいがちですが、まだ話したことがないという方も、次の旅行ではぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
次回は「海外旅行の観光地」についてお届けします。お楽しみに。