このコンテンツでは、不二家ファミリー文化研究所が独自に行った、さまざまなアンケート調査の結果を、毎月皆さんにお届けしています。
今回不二家ファミリー文化研究所が行ったのは、海外旅行へ2ヶ国以上行ったことのある18歳以上の200名を対象とした海外旅行での経験を通して知った世界と日本の文化に関するアンケート。皆さんが海外旅行で経験した国の特色や、その暮らしから見えてきた世界各地の「習慣」や「文化」などを調査結果とともに紹介していきます。
第6回は、「海外旅行の交通事情」です。
※国名表記では一部地域を含みます。

- 【アジア】※()内 国名(一部地域を含む)/年齢
- 高速道路なのに高速じゃない。普通に象が歩いている。(インド/61歳)
- 曲がり角でバスが減速したら、みんな飛び降りていた。(インド/47歳)
- 満員の列車の外に飛び乗る人が結構いて、危険だと感じた。(インド/21歳)
- タクシーは運転が荒かった。(韓国/67歳)
- バスの運転が少し荒く困った。(韓国/28歳)
- タクシーが安い。自家用車の人は日本ほど多くない気がする。(シンガポール/31歳)
- バスのドアが開きっぱなしで走っていて怖い。(タイ/41歳)
- タクシーを止める時、手を頭の上に上げてはいけない。(タイ/62歳)
- 運転が荒く、クラクションを鳴らすことが非常に多い。(中国/49歳)
- 車の運転が荒いだけでなく、2車線の道路に横4列できてしまうほど割り込みが激しい。(中国/46歳)
- 長距離バスのバス停や時刻表があいまいで不安になった。(フィリピン/47歳)
- 当時、ハノイで停電がしょっちゅうあり、信号が使えないことがありました。暗い中でも皆気にせずどんどんスクーターを走らせてくるので怖かった。(ベトナム/48歳)
- 草原を突っ切る凸凹した1本道を、夜にヘッドライト以外の明かりがない中、時速100km近くで爆走された。時々何かに乗り上げて車体が跳ね上がるのが、かなり怖かった。ウランバートル市内の車はほぼ日本車だった。(モンゴル/21歳)
- タクシーのドアが手動でびっくりした。(台湾/23歳)
- 地下鉄の切符が紙ではなく、専用のメダル(トークン)だった。(台湾/24歳)
- バスに乗る時は手を挙げないと停まってくれないと聞いていたので、いつ来るかいつ来るかと構えていた。(台湾/31歳)
- 地下鉄では水を含めて全ての飲食が禁止。(台湾/50歳)
- 道が埋まるかと思うほど圧倒的な台数のバイク。その数とスピードのせいで、徒歩で道路を渡るのが困難だった。(台湾/56歳)
- 2階建てのバスが多くて眺めが良かった。(香港/32歳)
- 【欧州(ヨーロッパ)】
- ロンドンのバスは2階建て。バスに乗る時は手を挙げ停める。(イギリス/69歳)
- 日本のバスは走行中の移動は推奨していないが、ロンドンの2階建てのバスは、降りる場合には下(1階)に降りている必要がある。(イギリス/77歳)
- 突然、電車内で歌いだす集団がいる。(イギリス、フランス/35歳)
- 電車に乗る際に改札などがなく、自分でチケットを機械に通さなくてはならず、最初は戸惑った。(イタリア/33歳)
- 電車の遅れがザラにあった。(イタリア/46歳)
- 郵便局のポストバスが便利だった。(スイス/75歳)
- 長距離列車が何番線に到着するか、当日電光掲示板見るまでわからない。掲示されるのが10分前なんてこともあるので、列車に無事乗り込むまでの緊張感がハンパない。(スペイン/60歳)
- 車やタクシーがとても飛ばしていて、怖かった。(ドイツ/25歳)
- 電車の改札がない。(ドイツ/64歳)
- 【アフリカ】
- ロバが多かった。(エジプト/60歳)
- 【北米】
- ハワイはUberタクシーが多い。決済の方法を事前に確認しておかないと、現金決済のみのタクシーもあるので困る。(アメリカ/30歳)
- 右側通行なので、慣れるまで反対車線に入りそうになり、ドキッとしたことが何度もあった。(アメリカ/77歳)
- 大きな荷物が持ち込めないバスがあった。(アメリカ/51歳)
- モノレールに乗ったが日本よりかなり猛スピードで、手すりに捕まっていないと吹っ飛びそうだった。(アメリカ/34歳)
- 高速道路の制限速度が日本より速くて、現地の人の運転も荒くて、怖かった。(アメリカ/49歳)
- 高速道路は無料。途中サービスエリアがないので、トイレは下の道路におりコンビニへ。(カナダ/79歳)
- バスはお釣りがでない。降りる際に運転手にお礼を言う。(カナダ/31歳)
- 高速道路に動物が横断するための穴を開けている。(カナダ/68歳)
- 【中南米】
- 車同士がぶつけ合うような激しい車線争奪戦を繰り広げ、歩行者が横断していても、跳ね飛ばすのが当たり前くらいの勢いで加速してくる。(ペルー/47歳)
- タクシーは基本的には助手席に乗る。(ペルー/67歳)
- 【大洋州(オセアニア)】
- パースは電車とバスの乗車券が一緒。知らなかったので2重に乗車券を買いました。(オーストラリア/70歳)
- 電車の止まる位置が適当すぎた。(オーストラリア/31歳)
- 停留所で待っている時、手を挙げて乗りたいアピールをしないと停まってくれない。(ニュージーランド/45歳)

最初にみなさんに、「海外旅行先の交通事情が日本とは違うと感じたことはありますか?」と質問してみたところ、64%の方が「はい」と回答しました。
違いを感じた点について具体的に聞いてみたところ、最も多く見受けられたのは、「運転が荒い」という回答でした。「2車線の道路で横4列に並ぶほど割り込みが激しい(中国)」、「車やタクシーがとても飛ばしていた(ドイツ)」、「現地の人の運転も荒くて怖かった(アメリカ)」、「歩行者が横断していても、跳ね飛ばすのが当たり前くらいの勢い(ペルー)」など、あちらこちらの地域でこのような印象を受けた方がいるところをみると、海外の運転が荒いというよりは、日本の運転がかなり穏やかなのかもしれません。
また、「バスは手を挙げなくては停まってくれない」という回答が台湾、イギリス、ニュージーランドから挙がりました。これは旅行前にぜひ知っておきたい習慣ですね。
ほかに、「普通に象が歩いている(インド)」、「高速道路に動物が横断するための穴が開いている(カナダ)」、「突然電車内で歌い出す(フランス、イギリス)」など、その地域の雰囲気が伝わってくるような回答も挙がりました。

次にみなさんに、最後に行った海外旅行先で利用した乗り物を教えてもらいました。
回答者が最も多く利用していたのは「バス」110票でした。2位には「列車」77票、3位には「タクシー」72票が僅差で並んでいます。
また回答者が3人以上いた国のうち、その乗り物を利用した方の割合が多かった国をランキング形式で集計してみました。
「バス」を利用した方の割合が最も多かったのは「イタリア」70%でした。市内はもちろん、都市部から離れた観光地も多いイタリアは、バスを利用すると効率良く回れるそうです。注意点は、あらかじめチケットを「タバッキ」で購入し、乗車時に必ず打刻すること。打刻を忘れると、車掌さんに罰金を請求されることもあるようです。
「列車」を利用した方の割合が多かったのは「フランス」55%です。フランスが世界に誇る高速列車「TGV」は、日本でもかなり有名ですね。TGVはフランス国内にとどまらず、イギリスまで続くユーロスター、オランダまで続くタリスなど、国外までつながる路線もあるそうです。スケールが大きいですね!

最後にみなさんに、現地で暮らす方々が主にどんな乗り物を利用していたか回答してもらいました。最も多かったのは「バス」108票で、以下「車」104票、「列車」88票と続いています。
さらに回答者が3人以上いた国のうち、現地の方々がその乗り物を利用していたと回答した方の割合が多い順にランキング形式で集計しました。
現地の方は「バス」を利用していたと感じた方の割合が多かったのは「イギリス」33%でした。イギリスを象徴するような真っ赤な2階建てのロンドンバスは、現地の方々にとっても主要な移動手段になっているようです。
「車」の利用率が高かったのは「カナダ」44%でした。国土が広いカナダでは、トロントやバンクーバーなどの都会以外は車が必須みたいです。
今回は「海外旅行の交通事情」についての調査をお届けしました。
今回の調査では、世界的に「バス」が多く利用されているという結果になりました。列車だと駅が遠いことがしばしばありますが、バスの路線は網目のように張り巡らされているので、上手に利用すれば効率良く旅を楽しめそうですね。
また近年は、環境に配慮した「電気バス」が中国を中心に普及しているそうです。ディーゼルよりも静かで乗り心地も良いとのことなので、今後、バスの旅がさらに快適になっていきそうです。
次回は「海外旅行先のお店」についてお届けします。お楽しみに。